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9th album「PANORAMA PORNO」【ポルノグラフィティ全作レビュー#16】


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9th album「PANORAMA PORNO」【ポルノグラフィティ全作レビュー#16】

はじめに

こんばんバス!リンクです!

前回3日ぶりの更新です!
3月もいよいよ残すところあと4日。 今月紹介する作品も、ついにラスト1作です!!

「PANORAMA PORNO」作品情報

Title: PANORAMA PORNO
Release date: 2012/3/28
Price: ¥3,204(tax in)

Tracks:
1. 2012Spark (PANORAMA ver.)
 作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁 編曲:tasuku、Porno Graffitti  
2. メジャー
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:江口 亮、Porno Graffitti 
3. FLAG
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:宗本康兵、Porno Graffitti
4. EXIT
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一ak.homma 編曲:ak.homma、Porno Graffitti
5. 電光石火
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:江口 亮、Porno Graffitti 
6. 星球  
 作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁 編曲:Tomi Yo、Porno Graffitti
7. 素敵すぎてしまった
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:馬場一嘉、Porno Graffitti 
8. ワンモアタイム
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:田中ユウスケ、近藤隆史、Porno Graffitti
9. カシオペヤの後悔
 作詞:岡野昭仁 作曲:新藤晴一 編曲:tasuku、Porno Graffitti  
10. 君は100%
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma、Porno Graffitti  
11. Truly
 作曲:新藤晴一 編曲:篤志、Porno Graffitti 
12. ゆきのいろ
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:Tomi Yo、Porno Graffitti 
13. はなむけ
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:Tomi Yo、Porno Graffitti  
14. メリーゴーラウンド
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:Porno Graffitti
15. 光のストーリー
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma、Porno Graffitti   

オリコン週間ランキング初登場: 2位(最高位)
累計売上枚数:8.2万枚

作品概要

このアルバムから本間さん以外のアレンジャーがたくさん参加しています。
今でもアレンジを担当している方がほとんどですね。
本間さんプロデュース時代の終わりであり、新体制でリリースする最初の作品でもあります。
いろいろなアレンジャーとコラボすることで、ポルノグラフィティを多面的に楽しんでもらおうというのが一つのコンセプトだと思います。
そういう意味で「PANORAMA PORNO」なんでしょうね。

前作に引き続き、基本的にメンバーの作曲のみですが、「EXIT」のみ本間さんと晴一の共作という形になっています。珍しいですね。 作曲の分担は以下の通りです。

作曲 曲数
岡野昭仁 7曲
新藤晴一 7曲
新藤晴一ak.homma 1曲

ものすごくバランスがいいですね。

作詞の分担は以下の通りです。

作曲 曲数
新藤晴一 8曲
岡野昭仁 6曲

こちらは晴一の方が2曲多いですが、まぁ納得です。

このアルバムは私が大学を卒業する頃、社会人になる直前にリリースされました。
3月リリース作品の宿命ですが、基本的に学年末、新学年直前というタイミングなんで少し説明しづらい上に、実際に聴き込んだのは新学年になってからなんですよね。
ということで、社会人になる前の春休みから、社会人1年目にかけてよく聞いていた作品になります。

全曲レビュー

「2012Spark (PANORAMA ver.)」

www.youtube.com

35thシングル「2012Spark」のアルバムバージョンです。
イントロが少し長くなって、壮大な感じが出ています。

「2012Spark」についてはこちらの記事で紹介しています!

factorial.hatenablog.jp

「メジャー」

これもやはり晴一縛りベストアルバムを作るとしたら必ず入れたい1曲です。
今までの候補曲に比べるとサビは薄味なのですが、全体的にすごくいい!

社会人になる直前によく聞いていたのもあり、新生活を迎えるに当たって少し不安な気持ちになった時、この曲に背中を押してもらっていました。

そのおかげもあってか、私のApple Musicの再生回数ランキングでいまだに1位を記録しています!
まぁ、iPodなどのアップル製品を使い始めたのが2011年からなので、それ以前に聞いていたものの回数は記録されていないのですが、それでも、この10年間TOP10にランクインして、不動の1位をキープしているのには貫禄さえ感じます。
どんだけ聴いたんだよって話ですが、この記事を書いている時点で127回でした。
すごい。

アレンジはストリングスやピアノがかなり効いていて、ポルノらしい爽やかさがありますね。

そして何より歌詞がいい。

自分のメジャーで今 世界を測ったら 他人が作った地図とは ずいぶんと違うかも
人が言う大事と 僕の言う大事とは
並べて比べてみたって 意味なんかなかったみたい

ここが全てな気がするのですが、すごく勇気づけられますよね。
自分の人生を人の物差しで測っても意味ないんだぞ、と言うことを教えてくれる歌詞です。

2番Aメロの

意外にハマったら 案外深くて

と言うところ、「意外」と「案外」って同じような意味だと思いますけど、これはわざとなんですかね。

濡れた靴を 乾かしながら

たまに靴を汚したり、「シューズが濡れることさえも憚った」りするのがポルノグラフィティですよね。

おせっかいな誰かが導き出した答えに
わざわざ自分の未来を合わせることはない

「おせっかいな」で始まるサビってなかなかないと思うんですけど、ここは歌っててもなんか楽しいので好きです。
そうなんですよね、「わざわざ自分の未来を合わせることはない」んですよね。
自分で考えて、しっかり答えを出していければそれでいいんですよ。

なあ君がみてる景色はどうだい? なあ君が作る世界はどうだい?
It's new world

ここいいですよね。2回目の「どうだい?」から声がクリアになるところが特に。
「It's new world」からギターソロに行くところも、カラオケで歌ってたら「晴一!」って言いたくなります。

この曲はこのアルバムの中でも、そしてツアーの中でも結構重要な位置を占めていたと思うのですが、ツアー以降に披露されたことってあまりないですよね。
ぜひまた、"UNFADED"や"続・ポルノグラフィティ"みたいなコンセプトのライブをやる時には、セットリストに入れてやってほしいです。

「FLAG」

この曲と「メジャー」はカフェイン11で先行オンエアされてました。

最初に聞いた時の印象は「Janne Da Arcの『FREEDOM』に似てるなー」でした(笑
ここが激似!みたいなことはないんですが、全体的な雰囲気が似てるなと。
サビ前の「Girls be ambitious, aren't you? Now.」って急に英語が入ってくるとことかジャンヌっぽいですよね。
サビも、メロディの頭が力強い感じが似てるなと。
Jnanne Da Arcも結構好きだったので反応してしまいました。

曲としては、誰でも何かしらの信念的なものを、自分の旗として掲げていくわけだけど、君はどうするの?と言うことを言っていると思うんですが。
特に、こうすべきだと言う答えは述べられてなくて、

愛も仁義も風林火山も平和も絆も希望もambitiousも
この時代には全部正解で一人一人が試されている

という風に、何を掲げるかより、何かをきちんと掲げて生きていくこと自体の重要性を説いているのかなと思いました。
ここの「絆も」の「も」の発音が結構好きです。

そして最後

僕はそう思うけどキミはどうする?

最後、ざっくりとリスナーに問いかける部分ですが、またカタカナの「キミ」が出てきましたね。昭仁あるあるです。
そして「どうする?」の「る」があまり「る」に聞こえないので、カラオケで歌うときにどの程度の「る」で行くか迷います。

「EXIT」

2011年にリリースされた32ndシングルです。

「FLAG」と「電光石火」というテンション高めの2曲に挟まれいますね。

「EXIT」についてのレビューはこちらをご覧ください!

factorial.hatenablog.jp

「電光石火」

このアルバムの中でも結構テンションが高い方の曲ですね。

個人的にこれは「FLAG」の兄弟じゃないかなと思うんですよね。
少し真面目にカッコつけようとする兄の「FLAG」と、ノリと勢いでガンガンぶっ飛ばしていく弟の「電光石火」

Bメロが1行しかないとことか、サビがパワフルなとことか、ちょっと雰囲気が似ているなと思います。
個人的にこれはあれこれ考えて聞く曲じゃないなと思っているので、もう気持ちをぶち上げたい時に聞くのがおすすめですかね。

キミのためなら何でも出来る なんて言えちゃうから

ここが結構好き。またカタカナの「キミ」。

ギラギラとカッコつけてぶっ飛ばそう

最終的な結論がこれな時点でね、あれこれ考える曲じゃないです。
ギラギラとカッコつけてぶっ飛ばしたい時に聞きましょう。
アレンジも終始賑やかなので、気分を上げたい時にはピッタリです。

「星球」

「作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁」というこのアルバムの中では珍しい組み合わせです(シングル曲除く)。 「星球」とは舞台照明などに使われる小さい電球のこと。歌詞にあるように、クリスマスツリーに飾られているような小さいやつのことですね。

さりげなく誘って今夜は 待ちわびたブルーライトムーン

の歌い出しが非常に大人っぽくてかっこいい。

日常に疲れた大人に、日常を忘れる時間も大事だよと教えてくれる歌です。

Song for you あなたがたゆたえるほどのテンポで
時計の針は緩めておいた

「たゆたう」という言葉を僕は晴一から教わったのですが、ここでも出てきました。
最初に出てきたのは「月飼い」です。

たゆたえるほどのテンポで時計の針を緩めるってめっちゃ気が利いてるじゃないですか。
日常を忘れるには、いつもと同じ時間の使い方をしてもダメなんですよね。

Aメロにある

日々の時間に追われなが 負けじとデッドヒート

と対になっている表現だと思います。

そんな心地よい時間が流れたら、そりゃ

例えばここが気に入って帰りたくないと言って
DJを困らせるかもしれない

でしょうけども、結局は帰っていくんですよね。
だって日常の中には、きつい仕事ややりたくない家事なんかもありますけど、それだけじゃなく愛する人や大事な人との素敵な時間もあるわけですからね。

「素敵すぎてしまった」

久しぶりに聞いて思いましたが、この曲はサビのない曲ですね。
晴一がたまに作るサビのない曲ですが、これは嫌いじゃないです。

過去が素敵すぎてしまって、逆に今が少し霞んで見えてしまうって、人生長く生きてたらあることなのかもしれないですね。
個人的にはあまりないのですが、それでも数年前を振り返って懐かしいなぁとか、戻りたいなぁみたいなことを思おうことは稀にあるので、それと似たような気持ちかもしれません。

過去が素敵すぎてしまうからって今を「その罰だろう 夢を見終えた暗闇何だろう」とまでは思うことはなかなかない気がしますが。
でも、ポルノの二人のように、メジャーシーンで長年活動していると、過去の自分と今を比較して、あの頃の方がよかったなぁと思うこともあるのかもしれませんね。

僕はいつでも今のポルノグラフィティが好きですけどね。

ワンモアタイム

www.youtube.com

2011年リリースの33rdシングルです。 この曲の熱量の高さは半端じゃないです。 アルバムに収録されている楽曲の中でもだいぶ序盤に制作されており、アルバム作成の指針ともなった曲だそう。

個人的にこの曲はポルノグラフィティの中でも大事な曲だと思っていますし、二人になって、そして本間さんから離れるタイミングでこういう力強い曲を出せたことは非常に大きいと思いますね。

この曲についてはまたシングルレビューで語りましょう。

「カシオペヤの後悔」

「作詞:岡野昭仁 作曲:新藤晴一」という珍しいタイプの曲です。

曲自体は晴一が好きそうなギターロック的なサウンドが特徴的ですね。
歌詞の方はギリシア神話に出てくるカシオペヤとポセイドンの話がもとになっているとか。

ギリシア神話に詳しくないのであまり深くは語りません(笑

最後のサビで

ポセイドンに裁かれて

というのがあるんですが、ここの「ポセイ」の部分で区切れるのがちょっとツボです(笑

あともう一つどうでもいいことですが、この曲のイントロでなってるピアノの「ピーーーン」って音と、「瞬く星の下で」のイントロの「ピーーーン」を聞き分けられる人はかなりのポルノファンじゃないかと思います。(高さ全然違いますけどもね)

君は100%

www.youtube.com

2010年リリースの31stシングルです。
まさか「カシオペヤの後悔」の次に来るとは。

君は100%」というぶっ飛んだタイトル、そして昭仁作詞なのに「キミ」じゃなくて「君」にしてたりとか、何かとツッコミどころ多い曲ですが、この曲についてはシングルレビューで紹介したいと思います!

「Truly」

晴一作曲のギターインストです。
出だしのギターが「トゥルーリー」と鳴っているように聞こえたから「Truly」というタイトルになったそうです。
聞いてみると、言うほどとぅるりーとも聞こえませんが、わかるっちゃわかります。

君は100%」からガラッと雰囲気を変えて、スムーズに「ゆきのいろ」にバトンタッチすることに成功しています。

「ゆきのいろ」

www.youtube.com

2011年リリースの34thシングルです。

ピアノのイントロがマジでいいですよね。冬の寒さと、その寒さの中で感じる人の温かみみたいなものが同時に表現されているような気がします。

こちらもシングルレビューで紹介しますのであと8ヶ月お待ちください。

「はなむけ」

ビールのCMで流れてきそうな雰囲気のある曲です。
ライブではみんなで「カンパーイ」ってやりましたね。
晴一が、「お手元にグラスを用意してください」みたいなことを曲前のMCで言って、みんなそれぞれグラスを持っているつもりで乾杯をするという謎の儀式をやっていました。
僕が参加した時は、「1杯680円くらいの、細長いちょっといいビールグラスで」って言ってました。
わかります。エビスとか入ってるやつですよね。

「素敵すぎてしまった」と同じように、こちらも過去を振り返っているんですが、どちらかというと、過去は過去で胸に留めといて、新しくくる明日に乾杯しよう、と言う少し前向きな歌になっています。

夜に詩を詠みたいけれど 字にすれば褪せてゆくから
朝になれば消えてく 記憶の狭間に隠しとこう

最後のサビのこの部分がとても好きです。
夜に酒を飲みながら、ほろ酔い気分で今の気持ちを綴りたくもなりますが、手書きの文字はいつか物理的にも褪せてくるし、その言葉だけが残ってその時何を思っていたかみたいな記憶も褪せてしましいます。
それならいっそ、「朝になれば消えてく 記憶の狭間に隠しと」く方が潔いのではないかと思うこともありますね。

「はなむけ」は「星球」と同じように、何気ない日常を励ましてくれる、ポルノ流の賛歌だと思います。

「メリーゴーラウンド」

"PANORAMA × 42"の1曲目がこれだったのには驚きました。そしてこの次に「2012Spark」がきたのはもっと驚きました。
今だったらこの曲を最初に持ってくるポルノのセンスもわかるんですが、その当時はまだポルノファンとして未熟だったのか、すごく意外に感じてしまいましたね。これはどちらかと言うと終盤に来るかと思っていたので。

あなたのことだけ 考えていたい

とか

あなたと一緒に明日をむかえたい
楽しいばかりの明日をむかえたい

みたいな、ストレートな願望をサビで投げかけてくるあたりに昭仁らしさを感じますし、シンプルに愛するひとへの気持ちを歌っていて、とても温かい歌だなと思いました。

そして最後のサビ!ここに注目です。

あなたの分まで頑張ってみるよ
重たい荷物は僕が運ぶから

これですよ。前回の記事でお話ししましたね。
晴一は「君ひとりじゃ持ちきれないのなら 僕が半分持っていてあげる」派でした。 一方、昭仁は「重たい荷物は僕が運ぶ」派なんですよ。

重たい荷物があれば「半分持っていてあげるから いつか取りにおいで」と言うのが晴一、「僕が運ぶから」と言うのが昭仁という、二人の明確な方向性の違いを見せつけられましたね(笑

それぞれの優しさが垣間見れるフレーズだなと思いました。

「光のストーリー」

最後にやってくるのが、本間さんアレンジのこのバラードです。

空港のロビーで久しぶりに会う恋人を待っている男性の様子を描いているのですが、このAメロめっちゃ良くないですか。

めっちゃ 空港のロビー感がありますよね??

空港のロビーで少しソワソワしながら待っている様子がめっちゃ伝わってくるじゃないですか。
そこがすごく好きです。

曲のテーマとしては「ゆきのいろ」と同じように、大切な人がいればそれだけで人生が明るくなるんだ、的なことを歌っています。

Aメロは低いんですが、Bメロから徐々に盛り上がって、サビのキーがめっちゃ高いんです。
おそらくライブで披露した時はキーを下げていたと思います。そして1番と2番の間の感想を長くして、水分補給の時間をとっていましたね。

サビはもう絶叫と言っても過言じゃないくらい、命かけて歌ってる感じがしてかっこいいですね。   そんで最後に

ずっと守ってあげる

って言われたらたまんないですよね!

この曲はカラオケで原曲キーで歌おうと何度か試みましたが、毎回途中で死にました。
みなさんも命に余裕があるときに歌ってください。

アレンジが本間さんということもあって、すごくきれにまとまっている気がします。
メンバーも言っていますが、アルバムの最後にふさわしい、どっしりとした曲に仕上がっています。
  

おわりに

「PANORAMA PORNO」を紹介しました!
リリースからもおう10年も立つことに驚きを隠せません。
これまじで10年前なの?っていう。
そして、この10年の間にポルノさんアルバム3枚しか出してないの?っていう(笑

そろそろ新しいアルバム出してくれるんでしょうね、きっと。

「PANORAMA PORNO」のレビューを持って怒涛の3月も終わりです。

来月から7月まではゆったりペースで記事を上げていきたいと思います。

次はあのシングルですね、お楽しみに!
今回も読んでいただきありがとうございました!



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