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42nd single「オー!リバル」【ポルノグラフィティ全作レビュー#17】


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42nd single「オー!リバル」【ポルノグラフィティ全作レビュー#17】

はじめに

こんばんバス!リンクです!

やく半月ぶりの更新です!
豊作だった3月とは打って変わって、4月はかなり平和です。
2作品しかありませんので。
ポルノってそんなに4月にリリースしてなかったんだと改めて気づきました。

それでは早速行ってみましょう!

「オー!リバル」作品情報

Title: オー!リバル
Release date: 2015/4/15
Price: ¥1,324(tax in)

Tracks:
1. オー!リバル
 作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁 編曲:tasuku、Porno Graffitti  
2. デザイア
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:近藤隆史、立崎優介、Porno Graffitti 
3. 空が青すぎて
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:馬場一嘉、Porno Graffitti 

オリコン週間ランキング初登場: 5位(最高位)
累計売上枚数:4.1万枚

作品概要

「オー!リバル」は劇場版「名探偵コナン 業火の向日葵」の主題歌に起用されました。
2012年ごろからコナンの映画はソニーのミュージシャンが担当することが多くなっていたのですが、まさかポルノが起用されるとは思いませんでしたね。
私も大好きなアニメで、映画は毎年見に行っているので、この作品ももちろん見にいきました。

全曲レビュー

「オー!リバル」

www.youtube.com

名探偵コナン 業火の向日葵」はコナンのライバル・怪盗キッドが登場するストーリーになっているため、「ライバル」がこの曲のテーマとなっています。
「リバル(rival)」はスペイン語でライバルという意味です。

ポルノの得意とする「ラテン系」の楽曲になっています。
それだけ聞くと、ポルノが普通にポルノっぽい曲を作っただけのように思えますが、この曲はなんと言ってもメンバーが作曲しているというのが大きな特徴だと思います。
ポルノグラフィティの、ポルノグラフィティらしい曲というのは基本的にプロデューサーだった本間さんが書いたものばかりでした。
初期に発表された「サウダージ」や「アゲハ蝶」などのラテン要素を取り入れた楽曲も本間さんの作曲です。
こういう音楽性はきっともともとメンバーにあったものではないと思います。
実際インディーズ時代の曲を聞いてみると、ラテンのラの字も感じられません。
「アポロ」や「ヒトリノ夜」、「ミュージック・アワー」のような曲も本間さんならではの作品だと思います。 デビュー当時のポルノの音楽性、少なくともファンでない人が抱いているポルノのイメージは本間さんによって作られたものだと言っても過言ではありません。 メンバーが持っていない部分を補う形で、バンドの新たな得意分野を作り出したのは、本間さんの偉業だと思います。 ただ、やはりメンバー自身はそのイメージと少なからず葛藤を続けていたようです。
2009年前後の曲を聴いていると特に思うのですが、どうも本間さん路線の、ポップでロックでキャッチーな路線と違う方向性の曲を出そうと試行錯誤していた時期がありました。
個人的には「アニマロッサ」なんかはその代表格なんじゃないかと思います。
アルバム「ポルノグラフィティ」の頃から、メンバーだけで作る音楽に対してこだわりを見せていましたし、そのコンセプトは「∠TRIGGER」にも少なからず引き継がれているようにも思います。

「ポルノっぽい」というところから離れようとしていたポルノが、巡り巡って、「ポルノっぽい」に向き合ったのがこの「オー!リバル」という曲なのです。

本間さんが作り上げた「ポルノっぽさ」を真正面から受け止めようじゃないかという気持ちでこの楽曲を作った、的なことをどこかのインタビューで昭仁が話していました。

もともと普通のロックバンドになりたかったポルノが、ラテン調の楽曲を提供されて、それをきちんとこなしているだけでもすごいのですが、最終的に自分達で作ってしまうのだから、本当の意味で彼らの得意ジャンルになったのだと思います。
プロデューサーがつくバンドというのは90年代に流行っていてたくさんいたのですが、普通はサウンドプロデュースのみで、作曲自体はメンバーが行うことが普通でした。
そんな中ポルノは、作曲までプロデューサーが行うという、割と特殊な体制でスタートしたわけです。
そしてプロデューサーが書いた曲でヒットして、最終的に自分達の音楽性としてきちんと取り込んでしまう、そんなバンドなかなかいないですよね。
普通、プロデューサーから離れたバンドは、大体ガラッと音楽性が変わってしまうのですよ。
そんでもって、そういう音楽が聴きたかったわけじゃないのになぁ、でも昔の曲は好きなんだよなぁ、みたいな気持ちにファンはなってしまうのです(完全な偏見ですよ)。
ポルノにもそういう部分がなかったわけではないですが、彼らは比較的しっかりとファンの期待に応える作品を出し続けてくれていると思いますし、だからこそ私も22年間もファンを続けているのだと思います。

曲自体のことについてほとんど語っていませんが、この曲はポルノの歴史の中でも大きな意味を持つ曲だということをお伝えしたかったのです。

この曲の一番好きなところは、間奏のメロディですかね。これめっちゃポルノっぽいですよね。

歌詞もそうなのですが、この曲は本当にタイアップとして満点じゃないかと思います。
ポルノは結構アニメやドラマのタイアップをもらうことが多いのですが、彼らの悪い癖で、先方からリクエストをもらっているのに「敢えて」はずした曲を作ることがあるんですよね。
一番顕著なのが「ブレス」だと思うのですが、おそらく「フラワー」とかもそうだと思います。
「ブレス」については、ポケモン側はいかにもポルノっぽいアニソンっぽいやつをリクエストしていたと思いますが、そこを「敢えて」子供にはとても歌えそうにない「ブレス」にしたわけなんですね。
それ以外にも「瞬く星の下で」が主題歌になった「マギ」の時は、マイナーな曲をリクエストされていたにも関わらず、岡野くんが「敢えて」、「極上ランディング」というメジャーな曲を作ったりしています。
そういう悪い癖があるのですが、この「オー!リバル」については、完全にリクエストど真ん中の曲を作っていると思いますし、映画にもぴったりだと思います。

正直言って、映画のストーリー自体はマジでイマイチだったのですが、最後のシーンだけはめちゃくちゃよかったです。
森の中でコナンとキッドが会話をするシーン、そこに「オー!リバル」が流れるんです。
ポルノのタイアップの中でも、上位を争うほどの名シーンだと思っています。
好きなアニメと好きなミュージシャンのコラボ、最高でした。

ちなみに「名探偵コナン 業火の向日葵」は当時、コナン映画史上最高の興行収入を達成しました。
この頃からコナン映画は毎年興行収入を伸ばしていたので、「よかった、ポルノが主題歌の時もちゃんと前年超えできた」と思ったのですが、翌年B'zが主題歌を担当した劇場版20周年作品「名探偵コナン 純黒の悪夢」でそれをはるかに超える興行収入を叩き出して、「そりゃそうだよな(笑」と思いました。

最後に、歌詞で一番好きなフレーズは

もっと別の場所で何気ない場面で
もし会えていたならどうだったろう? 手と手を取り合えたかな

です。

「デザイア」

この曲改めて聞くとめっちゃかっこよくないですか?
ファンの方がこの曲について言及しているところをあまり見たことがないのですが、そこまで人気じゃないのかな?

かくいう私もリリース当時以外はそんなに聴いてないのですが、久しぶりに聴くとかなりクセになりそうです。
こういうクセになるメロディを岡野くんはたまに作るんですよね。
「ヴィンテージ」とか「ダリア」とか「今宵、月が見えずとも」みたいな。割と同じメロディ繰り返す感じの。

でもこの曲はちょっと違っていて、冒頭に登場するメロディがサビの後にもきて、ここがかなりキャッチーなんですよね。
この頃から昭仁は曲の作り方が少しずつ変わってきたのかなと思います。
作家的な書き方をすることがあるみたいなことをこの頃から言っていましたが、ぜひそのスタイルを極めて行ってほしいですね。

コンポーザーとして、いずれは他のミュージシャンに楽曲を提供とかしてくれたら嬉しいなと思います。

「空が青すぎて」

すごく爽やかな、でも少し切なさもある曲ですね。ポルノの中では結構珍しいタイプの曲じゃないかな?
歌詞にはすごく晴一らしさを感じます。

今言ったことが本当になるから

と  

僕たちは確かに恋をしてた

というところが好きです。

君はなんでいないんですかね。
何があったんでしょうか。
彼はなぜ

切なさの階段を上ったり下りたり

してるのでしょうか。
そしてそれは一体どういう状況なのでしょうか。

これはこれで考察のしようがいくらでもある曲だなと思いますが、今回は「オー!リバル」に全力を出しすぎたので、今日のところはこれくらいに……。

 

おわりに

ということで半月ぶりの更新でした。
4月はリリースがかなり少ないですからね。
そして思いがけず「オー!リバル」についてたくさん語ってしまいました。
それだけ歴史に残る名曲ですからね。

さて、次回はあのアルバムです。私の青春です。

お楽しみに!!!



本編最後の「オー!リバル」のパフォーマンスは圧巻!