こんばんバス!リンクです! 前回から少し時間があきましたね、13日ぶりの更新です! Title: ∠TRIGGER Tracks: All songs arranged by ak.homma, Porno Graffitti(M-5除く) オリコン週間ランキング初登場: 1位(最高位) 2007年リリースの7thアルバム「ポルノグラフィティ」以来、2年7ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。 そしてオリコン週間ランキングで1位を獲得した2作目のオリジナルアルバムとなっています。
アルバムの1位獲得回数は二人になってからの方が多いのはちょっと意外。 累計で13万枚売れてるということで、10万枚以上アルバムが売れてた時代だったんですね。 このアルバムの決定的な特徴としては、完全にメンバー二人だけで作曲をするようになったことが挙げられますね。 今思えばセルフタイトルだったアルバム「ポルノグラフィティ」に本間さんの曲が入っていたことに少し違和感があったというか、コンセプト的には二人の曲だけで曲だけで行った方がしっくりきたんじゃないかという気もするんですよね。 歌詞はスマトラ沖で起きた地震をもとに書かれています。 曲は昭仁らしいAメロ、昭仁らしいサビだなぁと思います。ハーモニカを吹いている数少ない曲の1つですね。 やはりこの曲は歌詞が良いです。 命が消えてくきっかけ(FACTOR) 幾千数多限りなくあるけれど というフレーズが一番印象的でした。 世界中ではいろいろなことが起こっていますし、自分自身はちっぽけな存在ですが、それでも、起こりうる出来事を正しく受け止める努力はしていかないといけないなと思っています。 「BLEACH」の主題歌でしたね。 シングル曲が続きます。 「瞳の奥をのぞかせて」のレビューはこちらをご覧ください! 前作「ポルノグラフィティ」に収録されている「My 80's」と同じ系譜の頭使わないおバカ系ソングかなと思っています。 歌詞を改めて読んでみても、いつもの晴一とは違って、どちらかというと語感重視のような気がしますね。 調子乗ろ上昇しよう の語呂の良さが結構好きです。 初めて聴いた時は結構戸惑いましたが、何度も聴いているうちに「これもポルノグラフィティだよな。」という境地に達して受け入れることができ今に至ります。 ポルノのファンをやってると、ある一定の間隔でこういうタイミングが訪れますよね。 「クリシェ」、これはもう名曲でしかないですね。 「クリシェ」とは「常套句」とか「決まり文句」みたいな意味です。 出だしはアコースティックな雰囲気で、Aメロは歌とギターのみというシンプルな構成で進んできます。 サビ終わりからベースとドラムが入ってきて2番のAメロへ。 さよなら告げた街 の歌い方が好きです。 街頭ビジョンから 流れるヒットソング の「ヒットソング」の歌い方も、「ん」を「う」と発音するクセが聞けます。 全体を通して、とても綺麗な曲ですよね。 とにかく2番の入りがお気に入りなのでぜひそこを注意して聴いてみてください。 晴一の擬人化シリーズ第何弾かですね。 晴一の曲だけでベストアルバムを作るとしたら、必ずではないですが隙あらば入れたいです。 うろ覚えですが、音楽活動をしていく中で、現状に抗おうとする自分の気持ちを、暗闇に飲み込まれる主人公に置き換えて描いた、みたいな曲だったと思います。 僕はあまり人生において、ここでいう暗闇のようなものと出くわすことはないのですが、もしそういうことがあれば、この曲を聴いて力をもらいたいと思います。 水樹奈々さんとゆかなさんが参加されている寸劇です。 これもね、めちゃくちゃ名曲なんですよ。 彼はたまにサビのない曲(「月明りのシルビア」のような)を作ることもありますが、基本的にはポップでロックな曲が得意だと思います。ちゃんとJ-POPをやりつつも、そこにポルノらしいロックを入れ込んでくる。これが晴一の作る曲の魅力だと思っています。 曲が晴一で歌詞が昭仁という組み合わせも珍しいですね。 「MONSTER」はこのアルバムの中でも一番聴いたんじゃないかな。 曲頭の 決着(けり)をつける頃かも の部分ですね。
最初の「け」の音がめっちゃかっこいいんですよ。 この曲はこの最初の一音をカッコよく決められればもうそれだけで90点以上あると思ってます。 あと、全然関係ないですが、サビがB'zの「LADY NAVIGATION」に似てるなと思います(笑 メジャーデビュー10周年を記念して、2009年9月9日にリリースされたシングルの表題曲です。 5周年の時に出した「シスター」は本間さんの曲で、ポルノの得意とする民族音楽を取り入れたフォルクローレ風のアレンジが印象的でした。 これもめっちゃいい曲です。 お互いに好きなんだけど別に告白することも、付き合うこともない。 答えを急ぐ現代に対するある種のアンチテーゼのような、自分達のペースでゆっくり進んでいけばいいんだよという昭仁なりのメッセージが込められている曲ですね。 『あいまい』という文字の中には『あい』という文字も含まれる こんなかわいい歌詞を書ける35歳(当時)のロックシンガーいますか? 源平合戦の一ノ谷の戦いがテーマになっています。 私は日本史について全く詳しくないのでググって調べた上記のことくらいしか知りません。 正直、この曲に関しては今まであまりちゃんと読んで考えたことがなかったですね。 約束の場所がここではないこと というフレーズが印象的ではありますが、これが何を意味しているのかはよくわかっていません。 ちょっと勉強不足なので、もう少し知識を蓄えてからしっかり聴きたいですね。 こちらは「劇場版BLEACH Fade to Black 君の名を呼ぶ」の主題歌になった27枚目のシングルです。 こちらはアルバムバージョンで、よく聞くとドラムの聞こえ方が多少違うのがわかります。 2013年にリリースされたベストアルバム「PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary "ALL TIME SINGLES"」ではEpisode Ⅲ(Disc3)の1曲目に収録されていることからも、ポルノの第3章の幕開けを飾る楽曲と言っても過言ではないでしょう。 こちらについてはシングルのレビューで詳しく話したいと思います! 昭仁が亡くなった母親への思いを歌詞に記した楽曲です。晴一も父親の死を「デッサン#2 春光」という曲で描いていましたね。 "∠TARGET"で披露したときのパフォーマンスがとても印象的でした。 この曲は歌詞のどこをとっても切ないのですが、個人的に特に印象的な部分がいくつかあります。 ふと過る記憶が この上なく嬉しい ここがあまりにもストレートすぎて、そうだよなぁと、大事な人を亡くしたらそう思ってしまうだろうなと。 失うものが多くあり過ぎて その中で希望の道を見つけるだなんて… ここも切ないですね。 あなたは行きたくなかったでしょう? 突然の風に攫われるように この部分だけ明確に「あなた=母親」に問いかけてるんですよね。 忘れたくはない 消え去って欲しくない だから今ここで歌に代える 大切な人を失うことは誰にだって起こることですが、大切な人を思って曲を作って、忘れないようにすることはミュージシャンにしかできないことですよね。 この曲についてはどう締めくくったらいいかわからないのですが、これからも大事に聴いていきたい楽曲です。 はい、ということで8枚目のアルバム「∠TRIGGER」を紹介しました。 これの1個前のアルバム「ポルノグラフィティ」が割とマニアックな作品だったのもあり、このアルバムを聴いたときは親しみやすいポルノグラフィティに戻っていて安心しました。 シンプルにポルノファンじゃない人にも勧められる作品だとも思いますしね。 アルバムツアーである"∠TARGET"を見に行ったときに、「彼らはポルノグラフィティというジャンルのロックをやっているんだな」と思ったんですよ。 最後に全然関係ないですが、いまだにツイッターなどの名前で「∠」をつけている人が多いのはびっくりですね。 ということで、今日はここまで! 次回はあのアルバムを紹介します!
「∠TRIGGER」を引っ提げて実施されたライブはこちら!
はじめに
激アツな3月ももう終盤、ですが、まだまだ紹介すべき作品が控えています。
今回紹介するのはこちらのアルバムです!「∠TRIGGER」作品情報
Release date: 2010/3/24
Price: ¥3,204(tax in)
1. ∠RECEIVER
作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁
2. アニマロッサ
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
3. 瞳の奥をのぞかせて
作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁
4. ネガポジ
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:篤志
5. クリシェ
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一
6. IN THE DARK
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一
7. Introduction 〜迫リ来ルMONSTER〜
8. MONSTER
作詞:岡野昭仁 作曲:新藤晴一
9. この胸を、愛を射よ
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一
10. 曖昧なひとたち
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
11. 光の矢
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一
12. 今宵、月が見えずとも
作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁
12. ロスト
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
累計売上枚数:13.0万枚作品概要
この間、2008年10月にベストアルバム2枚を同時リリースしているので、それを含めると1年半ぶりのリリース。
いずれにしてもそれまでのポルノのリリース間隔からするとかなり待たされた方。(ただこれ以降はリリース間隔がめちゃくちゃ開いていくことになるのでこの頃はまだかわいい方。)
マジで時代感じますね。
CDの売上枚数だけを見ると、正直言って2007年くらいを境にどんどん落ちていく一方なので、ファンとしてはすごく悲しい気持ちになるんですよね。
もちろんCD買わない人も増えてるというのもあるとは思いますが、ファンが減ってる部分もあると思いますしね。
この現実とどう向き合ったらいいのかいまだに答えは出てないですが、これは作品概要でも何でもないのでこの辺にしておきましょう。
シングル曲では「Love, too Death, too」を最後に本間さんからの楽曲提供がなくなっていました。
二人だけで曲を作っていこうという体制にシフトしていた時期だったんですね。
「今宵、月が見えずとも」からは完全にメンバー作曲のみになっています。
そういう意味では、「∠TRIGGER」が実質的に「ポルノグラフィティ」なんじゃないかなと思っています。全曲レビュー
「∠RECEIVER」
地球上で起こる信じられないくらの出来事、人間の手に負えない出来事をどう受け止めるべきか、ということが語られています。
命が生まれるきっかけ(TRIGGER) たった一つだけという不思議さよ
確かにそうだなぁと、この歌詞を聴いて改めて認識できた気がします。
こういう、誰も言語化していないけど確かに感じていることを的確に言語化してくれるのが晴一の魅力だと思っています。「アニマロッサ」
アニメは見ていないのですが、オープニングの部分だけは何回か見ました。
この曲についてはシングルレビューの際に語ることにしましょう。「瞳の奥をのぞかせて」
ここまでが昭仁作曲のターンです。「ネガポジ」
たまにこういう頭の悪い曲作りますよね(笑
このアルバムの中でも結構聞いていた方かもしれません。こういう系の曲は結構好きです。
REALはここに捨てていこう
新しいポルノを受け入れることで、僕もポルノファンとしてのレベルを上げていってるんだと思っています。「クリシェ」
晴一の曲だけでベストアルバムを作るとしたら必ず入れたい1曲です。
音楽用語のクリシェではないようです。
普段は独特な表現を使って歌詞を書く晴一が、「常套句」=「ありふれたお決まりの表現」を使って歌詞を書いてみようと思って作ったとどこかのインタビューで言っていました。
Bメロからチェロが入ってきて、サビでタンバリンが入ってきます。
サビでは昭仁のファルセットがたくさん聞けます。
ここが結構好きです。このベースが入ってくる感じがいですし、Aメロの歌い方もいいですね。
内容としては失恋の歌っている悲しい曲ではあるんですが、アレンジには温かみもあって、聴いていて、何だか不思議な気持ちになります。「IN THE DARK」
「暗闇」という抽象的なものを擬人化しています。
これもいい曲だと思います。このアルバムの中でも結構好きな曲でした。
変化を求めようとしたときに、それを阻んだりあまり快く思わなかったりする人っていますよね。
そういう、前に進みたいのに進めない状況って誰にでもあると思うし、きっと晴一もプロとして音楽をやっていく中で何度もそういう経験をしてきたのだと思います。
自分のやりたいことを思い通りに進められず飲み込んだこともあるんでしょう。
そういう経験をもとにして一つの曲を生み出せるのですからすごいですよね。「Introduction 〜迫リ来ルMONSTER〜」
ポルノのアルバム、というかCD作品に寸劇が挿入されるのは後にも先にもこれっきりです。
エヴァンゲリオンみたいな世界観で作られているそうですよ。「MONSTER」
今回何度も言ってますが、晴一の曲だけでベストアルバムを作るとしたら必ず入れたい1曲です。
このアルバムは晴一君がめちゃくちゃ頑張ってる。彼の作るこういう曲が本当に好きなんですよね。
たまにメロディが気持ち悪かったり、Bメロからサビへの繋ぎが強引だったりはするんですけどね(笑
ミュージックステーションでも披露していましたが、めちゃくちゃカッコよかったです。
ぜひ聴き比べてみてください。「この胸を、愛を射よ」
披露された当初は「One Way Ticket」というタイトルだったそうですが、シングル化されるまでに歌詞が大幅に書き換えられて、「この胸を、愛を射よ」になったそうです。
詳細なレビューはシングルの記事で書きますが、この曲を10周年に出したことに関しては、この頃のポルノの決意みたいなものを感じますね。
これからもいわゆるポルノらしいポルノを続けていくんだという意思表示のようにも感じました。
一方でこの「この胸を、愛を射よ」はポルノには珍しいくらいのストレートなバラードです。
こういう飾らない、シンプルだけど骨太な、自分達の楽曲で勝負していきたいという気持ちの表れだったのかなぁと思いますね。「曖昧なひとたち」
めっちゃ聴いたなぁ。
それでも二人でいる時間が心地いいのならそれでいいじゃないか、曖昧なままでもいいじゃないかという曲です。
きっとこれは昭仁自信も思ってることなんじゃないですかね。彼の人間性が出ていて、とても温かみのある曲だなと思います。
僕は彼以外に知りません。「光の矢」
一ノ谷の戦いは、源氏が平家から三種の神器を奪還するために起こした戦いです。
倶利伽羅峠の戦いに敗れ、九州に追いやられていた平家ですが、源氏が内部で揉め事を起こしている最中に徐々に勢力を拡大していきます。そんな平家がかつて都落ちした際に持ち出した三種の神器を奪い返し、後鳥羽天皇を即位させるためにこの戦いが起こりました。
源義経による奇襲が見事に成功し、平家軍が負けてしまいます。「今宵、月が見えずとも」
「ロスト」
特に2番のサビ、「コバルト色した」の部分をすごくためて歌っていたんですがそれがとてもかっこよくて。
気持ちを込めて歌っているのが伝わってきました。
時に抗うように 昔に戻りたい
「希望の道を見つけるだなんて…」に続く言葉はきっと「難しい」とか「無理」とか「できそうにない」みたいな否定的な言葉だなと思うんです。
希望の光を見つけようとするのがJ-POPですし、彼ら自身もそういうメッセージを何度となく歌ってきたのですが、そう思えないほどに寂しいし、絶望している様子が伺えます。
「あなたは行きたくなかったでしょう」し、自分も行って欲しくなかったという気持ちでしょう。
あと何年経っても 僕の中に 深く深く留めておくよ
自分にしかできない形で、大切な人を自分の中に留めておくことに、とても意味があるように思います。おわりに
本間さんをメインのアレンジャーに迎えて制作した最後のアルバムになるので、そういう集大成的な部分もあり、新しいポルノグラフィティが始まる「きっかけ=∠TRIGGER」にもなったポルノの歴史の中でも重要な作品だと思っています。
この頃からバンドとして強くなっていたなぁという気がします。
ポップなイメージの強いポルノグラフィティですし、それが一つの強みでもあるんですが、ちゃんとロックもやってるんだなと。
誰にも真似できない"ポルノグラフィティ"というジャンルのロックをやっているんだと、個人的にそう思えるようになったのがこの頃だった気がしますね。
今もその認識は変わっていません。
このアルバムが出た頃にこれを付けてるファンが一気に増えて、一過性のものかと思っていたらすっかり定着してしまいました。
僕は一度も付けたことないですし、これからも付ける予定はないですけども。
ただポルノファンの人を見つける時に便利なので、つけている人はこれからも使い続けてほしいと思います。
読んでいただきありがとうございました!
お楽しみに!
8th album「∠TRIGGER」【ポルノグラフィティ全作レビュー#14】
スポンサードリンク
リンク
リンク