こんにちはリンクです。 さて、そんな盛り上がる季節のスタートを飾るのはこの作品。 「WORLDILLIA」 です! 早速行ってみましょう! Title: WORLDILLIA Tracks: All songs arranged by ak.homma, ポルノグラフィティ オリコン週間ランキング初登場: 2位(最高位) ポルノグラフィティ4枚目のオリジナルアルバムであり、3人時代最後のオリジナルアルバムでもあります。 3人時代の集大成とも言えるような内容で、世間がイメージするポップなポルノグラフィティとファンだけが知るディープなポルノグラフィティの両面が味わえるアルバムになっています。 まだ紹介していないですが、「ロマンチスト・エゴイスト」や「foo?」と比べると非常にバランスがいいですね。 作詞は昭仁と晴一のみで担当しているので以下のようになります。 やはり初期のポルノは晴一の作詞に支えられていたなと思います。 タイトルの「WORLDILLIA」は「理想郷」という意味が込められた造語です。 イントロがおしゃれ。 終始大人っぽさというか、大人の色気的なものが感じられる曲になっていますが、個人的に好きなのは どうやら消したいのは ただ他の何もかもみたい ですね。 間奏のピアノがやたらとお洒落ですね。 これは初期の昭仁くんの作品の中でもツッコミどころがある作品の1つですよ。 もう何度となく、いろいろな人が指摘したと思いますが、このタイトル。 「惑星キミ」ですよね。 でも出だしのAメロで ボクのそばにはずっと 地球で言う月のように
廻ってる星がある その名も"惑星キミ"さ って言ってるんですよ。 月って衛星ですよ? 出オチ感がすごい。 キミにとってボクは青く見えているかな? って言ってるんですよ。これはもう"キミ"は月で決まりなんですよ。 このあと2番にかけて「彗星」とか「ブラックホール」、「出逢いなんて星の数だけある」とか宇宙ワードを持ち出してやたらと上手いこと言って畳み掛けてくるんですけど、もう"キミ"が衛星であることが気になってしまって頭に入ってこないんですよね。 そして何より、言いたいのは 惑星はお前自身やないかい! と言うことですね。 ずっとボクを惑わせて って言ってますし、自分を地球に例えてますしね。 と言うことで、そう言うとこも含めて、この曲は嫌いじゃないです。 これは名曲です。 そして何より晴一の歌詞です。 まずこの曲、アレンジを聞いて冬の街を思い浮かべる想像力、すごいです。 知らない人から特別な人に のくだりもいいですし。 何よりみんなが好きなのは最後のサビじゃないですかね。 愛の言葉はねぇ 優しいくせに わかるうううう。 好きな人に好きと言うだけで これも理解できすぎて辛いですね。 大好きだから踏み出せない 大好きだから臆病になる にも通じるところありますね。 好きと言う気持ちは止められないのに、好きと伝えることにはびっくりするくらいブレーキがかかってしまうと言う誰もが感じたことあるあの不思議な現象を言語化してくれて本当にありがとうございます。 名曲すぎます。 あと細かい話ですが、2番終わりのDメロの部分、結構好きです。 ここでやっとポルノっぽい曲がやってきます。 ただ、このアルバムの中での「Mugen」の立ち位置と言うのは非常に大事だと思っています。 我々みたいなポルノファンになれば、こういうアルバムもすぐに受け入れられますけど、シングル曲だけ聴いて興味本位でアルバムを買ってくれたタイプの人は、このギャップに驚くと思うんですよね。 「自分の思ってるポルノと違う……」ってなると思うんですけど、そこを「Mugen」や「ワールド☆サタデーグラフティ(★★★)」が入ってくることで多少は救われたんじゃないかなと思います。 とにかく、わかりやすいポルノっぽさを出すための曲として、非常に重要な役割を果たしていると思います。 この曲は晴一が作詞をしているんですが、印象的なフレーズがBメロ最後の 悲しみはいつだって
女だけに降りそそぐ と 大樹のような迷路で
折れた枝に辿り着いた ですね。 ポルノの曲にはうまくいかない恋模様を歌った曲は割とたくさんあると思うんですが、こんなにシンプルな別れを歌ったものって意外とないんじゃないかなと思います。 最後のサビ「もういいでしょ」の部分で珍しい転調してるのも聞きどころですね。 これは昭仁らしさ全開だなという印象ですね。 サビのメロディが癖になりますよね。しかもそれを難度も繰り返すので覚えてしまいます。 こう言う、「クセになる短いメロディを難度も繰り返す」って言うのは昭仁の作曲の癖だなと思っています。 「ROLL」とか、「今宵、月が見えずとも」とかも同じメロディ繰り返してる系の曲ですよね。 歌詞については、「そんな些細なコトでうろたえないで欲しい」から「成熟しないはずさ ふたりの関係はこれ以上」までの部分、共感しかないですね。 このアルバムの中では「カルマの坂」とともにベストアルバムに収録されていますし、ミュージックステーションでも披露されているので、代表曲と言っても過言ではないでしょう。 「渦」のカップリングに収録されていた「ワールド☆サタデーグラフティ」のアルバムバージョンです。アウトロが少し違います。
こちらと「渦」についてはこちらの記事で詳しく話しているので、ぜひ読んでみてください! Tama作曲の、Tamaらしさがすごく出てる曲だと思います。 Aメロでの左から聞こえてくるオク下の声がクセになりますね。 好きなのは2番のBメロ 『なんで連絡ないの?』 と、同じく2番のサビ 誕生日忘れてる? ですかね。 作曲・Tama、作詞・岡野昭仁の組み合わせって結構レアなんですけど、これはもうポルノの楽曲の中での唯一無二の雰囲気を出してますよね。 この曲は結構好きです。 なんというか、答えの出ないことに悩んで、壁にぶつかってる感じが昭仁だなぁと。 曲の構成が特殊で、1番でAメロBメロやった後、サビに行かず2番に入るんですね。 そしてDメロもすごく好きです。 鋼鉄の鎧を纏ってる 鋼鉄の鎧を纏ってると思っちゃてるところがもうね。 決して派手じゃない、結構地味な曲なんですけど、これはこれでポルノですよ。 「Mugen」のカップリングで、やはり日刊ワールドカップの時によく流れていた曲ですね。 具体的な感想は「Mugen」のレビューの際に書きたいと思います。 このアルバムの位置付けで言うと、やはり「Mugen」や「ワールド☆サタデーグラフティ」と同様に入っててくれてありがとう!という曲ですね。 「カルマの坂」ですよね。 晴一はもともとストーリーがはっきりした、物語的な歌詞を書くタイプの作詞家だとは思っていました。 そんな晴一が書いたこの「カルマの坂」と言う歌詞。 これはもう物語のような歌詞、ではなく物語そのものなんですよ。 大人にも裏切られ、誰も信じることができない少年少女の物語です。 中2だった僕はこの歌詞に衝撃を受けたというか。この2人について色々考えてしまった気がします。 剣を持って坂を登る姿がすごく鮮明に浮かぶんですよね。 なんで最後の一振りを少女に向けたんだろう。 悲しすぎる物語です。 曲の方に触れておくと、僕はこの曲のドラムがすごく好きです。 最初から最後までスーパー晴一タイムの曲です。 「渦」のアルバムバージョンですね。 これ結構好きなんですけど、ライブで1回もやってないってマジですか? くちびるの歌を繋ごう
キスの様に 恋の様に
ララ 吐息のブレス のとことか好きですね。 最後の 街のどこかで 猫がささやく もね、晴一猫好きだなぁーと思いながら聴いてました。 長い夜が明ける のとこが昭仁の声だけになるのもいい。 中学生の頃、このアルバムを聴きながら寝てて、結局寝付けずに「くちびるにうた」まで聴いてしまうことがよくあったんですけど。 いつかライブでもやってほしいなぁ。カウントダウンライブの最後とかどうすかね。年明けですし、夜明けですし。 はい、全曲書き切りました! このアルバムの思い出としては、やはり冬にリリースされたアルバムということで、しかもポルノのアルバムの中では1年の中で最も早い時期に出されたアルバムなんですよね。 そしてさらに超個人的な思い出を話すと、この「WORLDILLIA」と言うタイトルですが、高校時代に私のゴリ押しによって文化祭のテーマに起用したこともあります。 「こんにちワールディリア!」 と言う挨拶まで作ってしまいました。 そして僕はこの挨拶を文化祭当日にステージの上で叫ぶことになるのですがそれはまた別のお話。 兎にも角にも、「WORLDILLIA」はアルバムツアーをやっていないのが惜しまれますね。 2016年に行った"FANCLUB UNDERWORLD4"みたいに、アルバムを丸ごと演奏するツアーをやって「WORLDILLIA」の全曲披露してくれませんかね。 と言うことで、今日はここまで。
「WORLDILLIA」の楽曲が比較的多めに披露されているライブはこちら!はじめに
前回の「あなたがここにいたら」から、少し時間があきましたね。
でもこの2月末から3月にかけては大忙しです。
最近はそうでもないのですが、10年前くらいまでのポルノはやたらと2月・3月にアルバムやシングルを出してくる傾向にありました。
特に3月は豊作です。「WORLDILLIA」作品情報
Release date: 2003/2/26
Price: ¥3,204(tax in)
1. CLUB UNDERWORLD
作詞:新藤晴一 作曲:Tama
2. 惑星キミ
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
3. 元素L
作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
4. Mugen
作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
5. デッサン#3
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一
6. ヴィンテージ
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
7. ワールド☆サタデーグラフティ(★★★)
作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
8. 素晴らしき人生かな?
作詞:岡野昭仁 作曲:Tama
9. 朱いオレンジ
作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁
10. Go Steady Go!
作詞:新藤晴一 作曲:Tama
11. カルマの坂
作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
12. dedgedilli
作曲:新藤晴一
13. 渦(Helix Track)
作詞:新藤晴一 作曲:Tama
14. くちびるにうた
作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 作品概要
ベースのTamaが脱退するのはこのアルバムのリリースから1年以上後のことなのですが、2004年はベストアルバムのみのリリースでオリジナルアルバムの発表はなかったためです。
本間さんも含めた4人で楽曲制作をしていた3人時代ですが、作曲を担当した楽曲の数は以下の通りです。
作曲
曲数
ak.homma
4曲
Tama
4曲
岡野昭仁
3曲
新藤晴一
3曲
それぞれのメンバーの個性を満遍なく味わえる感じです。
作詞
曲数
岡野昭仁
4曲
新藤晴一
9曲
ただ、たまに出会う昭仁の世界観もかなり癖になる、今で言うと癖が強いので要注意です。全曲レビュー
「CLUB UNDERWORLD」
この曲って確か「WORLDILLIA」のCMで流れていた気がします。
最初の「V・I・P PARADISE」のところが使われてたんじゃないですかね。
それじゃ いっそあなたの方 消し去ってあげよう
「それじゃ いっそあなたの方 消し去ってあげよう」と言う発想が晴一らしいなと思いました。「惑星キミ」
いやでも、もしかしたら、自分の周りを廻っている様子だけを、月が地球の周りを廻ってることに例えたのかなと、その動作だけに言及して月に例えたのかなとも思ったんですけど、
その特徴は完全に月なんですよ。
惑星の周りを廻っているのは衛星なんですよ。
サビが同じメロディの繰り返しなところも昭仁らしいなと思いますね。「元素L」
本間さんが作るゆっくりめの曲は大体薄味で、この曲もそのタイプなんですが、この何度も聞いて沁みていく感じがいいですね。
才能が冴え渡りすぎじゃないかと。
舌先離れるまで なんて苦い
愛の言葉なんて人が言ってる分には甘く聞こえるのに、なんで自分が言う方になると、こんなに苦く感じるんだろうっていう誰もが感じたことあるあの気持ちを言語化してくれて本当にありがとうございます。
なぜこんなにも大変なのだろう
曲調は全然違いますが、「ミュージック・アワー」の
そして全体的に、昭仁の歌い方が好きですね。初期の昭仁っぽさがよく出ていると思います。「Mugen」
日韓ワールドカップのテーマソングでしたね。
この曲自体については、シングルをレビューするときに語りたいと思っています。
このアルバムって、「Mugen」と「ワールド☆サタデーグラフティ(★★★)」がないとすごく内向的な、悪く言えば地味なアルバムになっていたと思うんですね。
「Mugen」以外のシングル曲は「渦」ですからね。
あ、「Go Steady Go!」もありましたね。「デッサン#3」
ここだけ聞くとロックバンドの曲じゃないなと思ってしまう、なんというか、古めかしさみたいなものを感じますね。
しかも最後は全てを忘れて次に踏み出そうとしてるような気もするし。「ヴィンテージ」
「ワールド☆サタデーグラフティ(★★★)」
「素晴らしき人生かな?」
本人は「渦」の子分と言っているとかいないとか。
Bメロになると右からオク上も聞こえてくるし。
あの娘からのお叱りだ
それはねぇ…。
世の中のせいだ…
リリース当時に好んで聴いていたわけではないですが、改めて聴いてみると、すごくポルノだなと、3人時代のポルノが詰まってるなと思いました。「朱いオレンジ」
確か2006年の"LIVE RE・BODY"で聴いた気がします。
1番はずっと静かなんですけど、2番Bメロコーラスがコーラスが入ってくるんですよ。
この部分は聞くたびにゾクゾクするというか、引き込まれる感じがあってとても好きです。
ライブで生で聴けた時もすごく感動しました。
僕のこの心を今すぐ
誰か灼熱の抱擁で
愛撫して溶かしてよ
今の昭仁に歌ってほしい曲ですね。「Go Steady Go!」
何なら「Mugen」より流れてたんじゃないかなって気もしますけども。
リリース当時中2だった僕には、このアルバムはやっぱちょっと地味なイメージがあって。
今ほどレベルの高いポルノファンになっていなかったと言うのもあり、こういうわかりやすく明るいポップな曲が入ってくれていることがとてもありがたかったです。「カルマの坂」
「サウダージ」や「アゲハ蝶」などのポルノの代表曲もやはりストーリー性のある歌詞になっています。
フィクションであることを重視しているとも何度となく発言していますね。
ショートショートのような、超短編小説を読んでいる気分。
それもかなり切ない。
きっとその時の自分と同じくらいの歳だったでしょうし。
その後の「こわさえれた魂で微笑んだ」少女の表情もすごく浮かぶし。
これは本当に、物理的に一振りしたんですかね。
それとも精神的にとらわれていたものから解放したとかそう言うことなんでしょうか。
でも少年も痛みを感じているんだからきっと物理的になんでしょうね。
スネアの音がすごく気持ちよくて。
俺、きっとスネアの音が好きなんだと思う。「dedgedilli」
"UNFADED"で久しぶりに披露されたんですよね。
そんなに意識して聴いてた曲じゃなかったけど、それでもやっぱ今までに何回も聞いてるから普通に盛り上がれてしまいました。
最近のアルバムにはギターインストがないので、そろそろ新しいのを聴きたくなってきましたね。「渦(Helix Track)」
ドラムの数が減って、アコースティックギターが聴き取りやすくなってます。
シングルバージョンのドラムの厚みがあるのも好きですが、こっちのアコギがよく聞こえる感じも好きです。
こう言うロックな曲の中で鳴ってるアコギの曲が結構好きだったりします。
ライブでの再現性を考えてこのバージョンを作ったんでしょうか?
流石に流石にライブでドラム3台は使えないし、当時のサポメン・ポンプさんが流石にかわいそすぎますよね。「くちびるにうた」
比較的ディープな曲が続く、内向的なアルバムの最後にこの曲が来ると少し希望が持てるというか、救われた気持ちになるんですよね。
「吐息のブレス」と言う表現好きです。
何匹目ですかね。
夜が明けるなぁと。
最後にこのフレーズ聞くと、「早く寝なくちゃ夜が明けるな」と思ってました。
「夜明けまえには」とか、「夜はお静かに」とか、この頃のポルノは最後に真夜中とか夜明けの歌を持ってくるの好きでしたね。おわりに
アルバムのレビューはやばい。そして14曲は流石に多い!
そう言う寒い時期に聴いていた記憶がすごく鮮明に蘇ってきます。
その頃、僕はあまり体調が良くなくて(別に病気とかじゃないですよ)、何となく、どこか前向きじゃないというか、ちょっと内向きな日々を送っていたんですが、その時の自分にピッタリなくらい、このアルバムも内向きでした。
決して派手じゃない感じが、ポルノのアルバムとして捉えると若干物足りなさも感じていましたが、その時の自分の心情にはすごくぴったりだった気がします。
このアルバムを聴きながら、春を待っていた気がしますね。
いつでもポルノの音楽に救われていたなと思います。
私は生徒会執行部に所属していて、ポルノファンの先輩がいたんです。
その先輩と一緒になって、この「WORLDILLIA」をゴリ押しして、文化祭のテーマにした挙句、文化祭の時の挨拶として、
"FUNCLUB UNDERWORLD"の元ネタが収録されてるんだしやるべきですよ!
もう20年以上やってるバンドのファンにとっては需要しかないと思います。
公式さん、お願いします!!
次回は僕が1番好きなあのアルバムを紹介します。
お楽しみに!
4th album「WORLDILLIA」【ポルノグラフィティ全作レビュー#6】
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