14th single「ラック」【ポルノグラフィティ全作レビュー#55】
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はじめに
こんばんバス!
12月になりました!もう年末!
そしてレビューすべき作品もほんの僅かになってきました。
最後まで頑張ります!!
「ラック」作品情報
Title: ラック
Release date: 03/12/3
Tracks:
1. ラック
作詞:新藤晴一 作曲:Tama 編曲:ak.homma, ポルノグラフィティ
2. Theme of "74ers"
作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma, ポルノグラフィティ
3. Anotherday for "74ers"
作詞:新藤晴一 作曲:Tama 編曲:ak.homma, ポルノグラフィティ
オリコン週間ランキング初登場: 1位(最高位)
累計売上枚数:9.6万枚
作品概要
「愛が呼ぶほうへ」から4週間と言う短いスパンでリリースされたシングル。
6th Live Circuit "74ers"に向けてのプレカットシングルという位置付けで、カップリングには"74ers"をイメージした曲が収録されている。
10万枚の完全限定生産でリリースされ、オリコン初登場1位を記録した。
メンバー作曲のシングルで1位を獲得するのは2000年12月リリースの「サボテン」以来4年ぶり。
2004年7月をもってTamaが脱退したため、3人体制での最後のシングルとなる。
この時点では脱退の意向は公表されていなかったため、ファンとしてはそんなつもりはなかったが、結果的に3人体制最後のシングルがオリコン1位を獲得したことになった。
全曲レビュー
「ラック」
「ラック」は英語の"Lack"をカタカナ表記にしたもので、意味は「欠乏」や「欠如」、すなわち欠けていることを意味します。
サビでも「欠落感」という言葉が連呼されているので、欠落感や満ち足りていないことがこの曲のテーマであることがわかります。
実はこの曲に関しては、リリースされてから19年経ちますがいまだに歌詞を理解することが出来ていません。
とても抽象的なことを言っていると思うんです。
なんというか、全てのフレーズがメタファーのようで、主人公の状況だとか行動は直接的には語られていません。
これを、当時の晴一が考えた通りの意味で解釈するのは難しいだろうなと思いますし、歌詞だけで理解するというよりも、演奏や歌、パフォーマンス、その全てを総合して自分なりの解釈をしてく曲なのかなと思っています。
個人的には、人生の中で「欠落感」という感覚はあまり味わったことがない気がしますし、「閉塞感」についても同様です。
これから先の人生で何かしらの欠落感や満たされなさを感じた時にこの曲の意味がわかるのかなと思ったり。
アレンジにかしてはポルノの中でもかなりヘビーなサウンドになってますよね。
それでも2番のAメロはベースもギターも鳴ってないところがポルノらしいというか本間さんらしいというか。
MVはめちゃクチャかっこいいですよね。
もしもデビュー当時からこういう路線で売ってたら今とは全然違うバンドになってただろうし、全然違うファン層になってたと思います。
でも本人たちがイメージしていたバンド像はもしかしたらこういうものだったのかもしれないなという気もします。
いわゆる古き良きロックバンド然としたロックバンドを目指していたところもあると思いますし。
こういう、ポップスとは真逆の方向に振れた音楽性にも憧れをもっていたんじゃないかという気もしますし。
リリース当時は、正直それまでのポルノのイメージとかけ離れすぎててあまり好きな曲ではなかったです。
でもこうやって振り返ってみると、ポルノの歴史の中で、特に3人時代にこういうロックな曲を出しているのはとても貴重なことだと思います。
それに作詞作曲どちらもメンバーなので、ラストシングルにして、3人のポルノグラフィティが完成した瞬間のような気もして感慨深いです。
今も昔も、僕のロックスターはポルノグラフィティだなと、この曲のMVを見て改めて思いました。
「Theme of "74ers"」
この曲意外と嫌いじゃないというか、なんか落ち着きますよね。
笛の音が心地いい。
後半の「ランラン」言ってるとはあれだけど、メロディとか曲の雰囲気は好きです。
「Anotherday for "74ers"」
少々ファンクな印象のあるサウンドに絶妙な割合でシンセが絡んできます。
そして終盤に登場するスーパー晴一タイム=ギターソロに痺れます。
そして4行のフレーズを繰り返す昭仁のボーカルがPerfume的な加工を施されているとこも良い。
おわりに
「ラック」は自分で選んで再生することはあまりないのですが、節目のライブなどで披露されることが多く、そういう時にあのイントロを聞くとめちゃくちゃテンション上がりますよね。
やっぱTamaがいた時の曲をやってくれることはとても嬉しいし、その中でも最後に出したシングル、3人で作り上げたこのヘヴィなロックナンバーを今でも聞けることは、今風に言うと非常にエモいと思います。
3人時代のポルノを好きだった気持ちだけは、欠落しないように、ちゃんと持っていようと思います。
うまいことを言ったところで、また次回!
このツアーで披露された「ラック」はとてもかっこよかった。