48th single「Zombies are standing out」【ポルノグラフィティ全作レビュー#42】
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はじめに
こんばんバス!
長かった9月がやっと終わる!!!
「Zombies are standing out」作品情報
Title: Zombies are standing out
Release date: 2018/9/28
Tracks:
1. Zombies are standing out
作詞:新藤晴一 作曲:岡野昭仁 編曲:tasuku, ポルノグラフィティ
オリコン週間ランキング初登場: 4位(最高位/デジタルシングル)
作品概要
ポルノグラフィティとしては初の配信限定シングル。
これ以前の配信限定の楽曲としては、2007年リリースの「m-FLOOD」があるがこちらはシングルではない。
「SONY WALKMAN NW-A50シリーズ」のWebCMソングとして起用された。CMにはメンバーも出演している。
全曲レビュー
「Zombies are standing out」
ポルノグラフィティのシングルにしては珍しい、骨太なロックサウンドが印象的な楽曲です。
ゾンビをモチーフにしたのは当時の流行を意識してのことだと思います。
このシングルは何の前触れもなく突然リリースされたので、非常に衝撃的でした。
私はこの時、東京に旅行に来ていて、その最中にリリースを知ったのでお家に帰るまでそわそわしてしまいました。
ポルノグラフィティのロックで重ためなシングル曲といえば、「ラック」、「渦」、「DON'T CALL ME CRAZY」などが挙げられるかと思います。
「DON'T CALL ME CRAZY」はサビでいきなりポップになるので他の2曲とは違いますが、それでもまぁ分かりやすくロックな曲という意味では同じジャンルかなと思っています。
特に「ラック」や「渦」は、正直重過ぎてリリース当時、すぐには好きになれなかった気がします。
「渦」はまだカップリング曲が良かったのでシングルとしては何回も聴いていたこともあって馴染みはしましたが、「ラック」はカップリングもツアーのテーマ曲みたいなインストとほぼインストだったので、シングルとしてはあまり繰り返し聴いてなかったなぁという印象です。
今では人気の曲だと思いますし、ライブで披露されたらわーってなる曲だと思うんですけども、ポルノの曲の中では割とロックに振り過ぎていて、それまでの持ち味だったポップさとか、キャッチーさというのが薄い楽曲でした。
彼らがかつて憧れていたロックはこういう音楽だったのかもしれないなぁとも思います。
どちらもTamaの作曲なので、Tamaはやはりこういう路線の音楽をやりたかったのかもしれません。
で、この「Zombies are standing out」ですが、重たいロックサウンドと、ポルノらしいキャッチーさみたいなものが絶妙に混ざり合って、これぞまさにポルノのロック!と言うべき1曲になっています。
これはもう作曲した昭仁君はさすがとしか言いようがありません。
やはりボーカルである昭仁が作ったこともあって、歌が主軸に来ていますし、この歌メロもAメロからサビまで、しっかり聞き応えのあるメロディになっています。歌いたくなるけどもポップすぎない、絶妙なメロディだなと思います。
この曲はギターも終始かっこいいです。
間奏はもちろん、Aメロのリフ、Bメロのツクツク言ってるフレーズもかっこいいですが、何と言ってもギターソロですよ。
先日CDTVライブ!ライブ!で披露された時、テレビでこのソロが聴けることに非常に感動しました。
ここはtasukuさんとハモってるんですよね確か。
引き終わった時に一瞬見せた安堵の笑顔がよかったです(笑
この楽曲はぜひライブで聴いていただきたいですね。
私が一番印象的だったのは、大阪城ホールで行われた"UNFADED"の年越し公演です。
この日の昭仁は喉の調子が悪く、序盤からかなりきつそうだったんです。
それでも全力でやり切る姿はさすがでしたが、見てるこちらとしては少し心配にもなり、そして迎えた「Zombies are standing out」。
最後のサビにある
清らかな水をくれ 灼けつくこの喉に
声が嗄れるほどに 叫んでいるのだけど
このフレーズがまさにその時の昭仁そのもので、今すぐにでもステージに上がって水を渡してあげたい気持ちになりました。
もうゾンビになる寸前と言っても過言ではなかったかもしれません。
この曲自体は、ゾンビの生き様そのものを描いているんでしょうけども、ゾンビなんて僕は出会ったことありませんが、本当にいたらこんな感じなんだろうなと思えるほど詳細な描写ですよね。
赤く爛れた繊細な器官 感情を喪失した焦点の合わない目
確かに、ゾンビって繊細な器官が赤く爛れてそうだし、確実に目の焦点合ってないですね。
熱い血が流れてた時のことを 思い出そうとしても頭が割れそうに痛む
そうなんだ、人間だった頃の記憶がやっぱ微かにはあるんですかね。
思い出せそうなのに、思い出そうとすると頭が割れそうに痛む、かわいそうですね。
ただ歩いているけど無目的で
「無目的」という言葉を初めて聞きましたが、確かに彼らの目的はわかりませんね。
まさに
何を探し彷徨っているの?
です。
死して 生きる 永遠の転生 立ち上がれ Living dead
Living dead、生きる屍なんですよね。
ゾンビもなりたくてゾンビになったわけじゃないでしょうし、思い出せなくても、人間だった頃のことに思いを馳せつつ、多少の希望を持って、もしかしたら絶望しかないかもしれないけど、生きてるんですよね。
「Zombies are standing out」って、DeepLで翻訳させたら「ゾンビが目立つ(目立つようになった)」という意味らしく、いまいちよくわかんないのですが、ゾンビだって必死で生きてるんだよ!存在を主張してるんだよ!ってことなんですかね。
本物のゾンビにインタビューして書き上げたのかと思うほど、ゾンビの気持ちに寄り添ったこの楽曲は、確実にポルノの新たな歴史を切り開きましたね。
またライブで聴きたい。
最後に、「zombie」と言う単語の綴りをこの曲名のおかげで知ったのは私だけじゃないはずです。
おわりに
9月はこれにて終了!!
長かった。
9月にシングル出しすぎですよ、ポルノさん。
デビュー月だから仕方ないですけどもね。
「テーマソング」と「キング&クイーン」はリリース当時に記事を書いていたので今回は書きませんでしたが、それでも今月だけで10本も記事書きましたから。
3日に1本ですよ。
これが本職なのかな?と錯覚するほどの勢いでした。
さて、9月を終えたので10月はかなり楽です。余裕を持って書けそう…かな?
10月は18th Live Circuit"暁"にも参戦しますからね!
そちらも楽しみです!
それではまた次回!
この曲は広い会場が似合う。