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24th single「痛い立ち位置」【ポルノグラフィティ全作レビュー#21】


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24th single「痛い立ち位置」【ポルノグラフィティ全作レビュー#21】

はじめに

こんばんバス!

6月ももう下旬です。
1ヶ月ぶりの更新ですが別にサボっていたわけでなく、ポルノが6月中旬までにCDをリリースしたことがなかっただけの話ですよ!
今回紹介するのは、14年前にリリースされたこのシングルです!

痛い立ち位置」作品情報

Title: 痛い立ち位置
Release date: 2008/6/25
Price: ¥1,282(tax in)

Tracks:
1. 痛い立ち位置
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma, Porno Graffitti
2. サマーページ
 作詞:岡野昭仁 作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma, Porno Graffitti
3. ナイトトレイン
 作詞:新藤晴一 作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma, Porno Graffitti

オリコン週間ランキング初登場: 3位(最高位)
累計売上枚数:8.0万枚

作品概要

あなたがここにいたら」から4ヶ月ぶりにリリースされたシングル。
2008年はこのシングルに続いて、8月に「ギフト」、10月に「Love, too Death, too」、12月に「今宵、月が見えずとも」がリリースされたため、結果的にシングルリリースラッシュの第1弾的な立ち位置になった。
新藤晴一作詞・作曲の楽曲がシングルの表題曲になるのは2005年11月リリースの「ジョバイロ/DONT'T CALL ME CRAZY」以来5作ぶり。ダブルフェイスシングルでない単独での表題曲としては、2005年8月リリースの「NaNaNa サマーガール」以来6作ぶり。

全曲レビュー

痛い立ち位置

www.youtube.com

この曲に関しては、まずタイトルを初めて見た時のインパクトがすごかったです。
ポルノグラフィティは曲調がダサかったり、歌詞がダサかったり、MVがダサかったり(いい意味で)はまぁまぁあるバンドだとは思っていたのですが、まさか曲のタイトルそのものが、というかシングル曲にこんななんとも言えない日本語タイトルを持ってくるとは思っていませんでした。
今でもWikipediaのシングル一覧の中に「痛い立ち位置」が並んでいるのを見ると、どう受け止めていいのかわからないというか、こいつ結構浮いてるなと思います。
慣れてしまいましたが。この後に発売される「君は100%」と同じくらい、シングル曲の中ではアレなタイトルだと思いますね。

曲自体は、晴一が愛してやまないバービーボーイズへのリスペクトというか、オマージュ的要素がふんだんに感じられる作品になっています。
アレンジがめちゃくちゃそれに寄せているのもありますが。
僕はバービーボーイズ世代ではないのでよく知らないのですが、ポルノがデビューしたばかりの頃にNHKポップジャムで杏子さんとコラボしていましたね。
おそらくその時にも披露していた「負けるもんか」あたりに、非常に似た雰囲気を持っていると思います。
「負けるもんか」のAメロを聞いた時、 「まんまやん……」と思いました(笑
小泉今日子の「木枯しに抱かれて」のイントロを聞いた時くらいの衝撃がありました。アレンジの話ですよ。

こういうミュージシャンに影響を受けて今のポルノがあるんあだなぁと感慨深いものがありました。
みなさんもぜひ聞いてみてください。

www.youtube.com

MVでは当時波に乗り始めていた、Perfumeが出演し、なぜかBメロだけ3人が順番に歌うという構成になっています。
ポルノもデビュー10周年イヤーに向けて勢いをつけたかったところでしょうから、Perfumeに出演してもらうことで話題なると踏んだんでしょうかね。
ポルノの曲の中でも普通にエフェクトがかかった歌声が披露されていて、全然曲に合ってないのが個人的に面白いですが、これもまたポルノグラフィティ
これがポルノのロックです。

歌詞は1番と2番で男女の気持ちをそれぞれ歌うという、ポルノには珍しい構成になっています。
大人の湿度の高い恋愛を描きたかった的なことを晴一が言っていた気がします。
素直になれない大人の男女がすれ違う様子がそれぞれの視点で描かれていて、相手に上手く近づくこともできない自分の立ち位置が痛い、というようなことを歌っているんだと思います。
この頃からこういう大人な恋愛をテーマにすることが多くなっていった印象があります。
最近で言うと(と言っても5年前ですが)、「Part time love affair」、「夜間飛行」なんかにも通じてくるジャンルですかね。

痛い立ち位置」はブラスを全面に押し出した本間さんのアレンジが印象的で、非常にポルノらしい派手なサウンドに仕上がっています。
もっと評価されてもいいし、世間にアピールできる曲だと思ったのですが、特に売れることもなく、ファン以外は知られていないシングルランキングの上位に速攻で飛び込んでいった気がします。

THE FIRST TAKEで歌ってくれても良かったんじゃないですか……?

「サマーページ」

昭仁らしい、地味で冴えない、気だるい感じの楽曲です。
ポルノの夏というと「ミュージック・アワー」や「アゲハ蝶」、アルバム曲だと「社員 on the beach」、「Oh!!! HANABI」など割とアップテンポだったり、爽やかだったりというイメージがありますが、この曲はそのどれにも当てはまりません。

このシングルは僕が大学1年生の頃にリリースされたのですが、発売時期が6月末だというのもあってちょうど夏休み直前にから夏休みにかけてよく聞いていたんですね。
大学に入って3ヶ月、少しずつ慣れてきてやっと夏休みがくるぞー、バイトでも探すかーという時期でした。
大学という新しい環境にはいるんだけど、自分自身は新しいことも特には始めていないという、なんだか前に進んでいるのかいないのかわからない日々を過ごしていて、
まさに

希望にしがみついてバタ足 少しだけ進む毎日

みたいな感じだったんですね。

この曲、最初はあまりサビもキャッチーじゃないしそんな好きじゃなかったんですけど、なんとなくその時の自分の気持ちに寄り添ってくれているような気がして、今では割と好きな曲です。

「ナイトトレイン」

この曲は私からは特筆することがないと言えてしまえばそれで終わりなのですが、そういうわけにもいかないので……。

ギターが終始かっこいいですよね!
いかにもギタリストが作ったんだなぁという感じの。

初めて聞いた印象は、「サビ薄味だな」だったんですが、繰り返し聞くうちにこれがポルノのロックだなと思いました。
特に1番が終わった後に来るギターソロはすごく晴一らしい。
この前カフェイン11で「ギターソロなくてもいいのに」というギタリストらしからぬ弱気な発言をしていた晴一君ですが、やっぱ彼には彼のギターソロがあって、僕らはこれを聞いて育ってるんですよ。
ギターソロってこういうもんだと思っていますからね。そこは本当にこれからも聞かせてほしいなと思っています。

俺がいない事で何も 変わりはしない世界なんだし

こういう進行方向と真逆なほどに後ろ向きなこと言っちゃうとこも好きですけどもね。

ポルノがいない世界は僕にとっては世界ではないです。

おわりに

冒頭で「14年前にリリースされたこのシングルです」と書いて、こんなにも時間がたったのかと、動揺してしまいました。
14年前て……、結構最近の曲だと思ってましたよ(笑
14年て言ったら70歳のじいさんが84歳のじいさんになってますからね。もう後期高齢者ですよ。どの道じじいですけど。

2008年のポルノは年明けからライブハウスツアーをして、シングルを5枚リリースして、ベストアルバムを2枚出して、年末からはアリーナツアーも始まって、ロマンスポルノもやって、めちゃくちゃ働いてましたね。
翌年に控えた10周年を盛大に祝うために勢いつけていこうという気概が感じられました。

このシングル、「痛い立ち位置」は好きだったのですが、最初の頃はカップリング2曲は印象が薄くあまり好きではなかったような気がします。
痛い立ち位置」が好きだっただけに、「カップリングは薄味だなぁ」と思ってしまいました。
その印象は今も変わらないのですが、14年間たって「サマーページ」も「ナイトトレイン」もどちらも好きですし、こういうポルノもあっていいよなと思います。

「サマーページ」、いつかライブで披露してほしいですね。

最後に、「痛い立ち位置」でテレビに出ていた時の晴一の髪型が今でも一番好きです。

ということで、今回はここまで。また2日後に!



痛い立ち位置」を披露している現時点での最新映像はおそらくこちら!